むし歯治療について
早期発見・適時治療が大切
むし歯(虫歯)とは、虫歯原因菌が出す酸によって、歯のカルシウムが溶かされ、歯がもろくなり、やがて歯に穴が開いてしまう病気のことです。 むし歯は歯周病と同じように、進行するまでは自覚症状が少ないため自分では気づきにくいことが多くあります。 しかし、歯に穴が開いてしまう前に定期健診などで発見できれば、削らずに保持することも可能です。歯はできるだけ削らない方が、また、神経を取らない方が長持ちするのです。 当院では患者さんの、何年後何十年後を見据え、ごく初期の虫歯には再石灰化（歯を脱灰から守る唾液の自然治癒のメカニズム）を促す事で「低侵襲治療」を重視する等、目先の処置に終わるのではなく、専門的な知識と的確な技術をもって極力患者さんの天然歯を長い将来にわたり維持できるよう努めております。
むし歯(虫歯)の原因
むし歯の発症要因は様々ありますが、その要因のうち大きく関わっているのが、糖質（ショ糖）、原因菌、個人の歯質（エナメル質・象牙質）や歯並び、唾液の質です。
むし歯の予防と対策
痛みの少ない、なるべく削らない治療
もしむし歯が進行していた場合でも、治療の際は麻酔(表面麻酔をして痛みを軽減します)を使用し、なるべく痛みがでないように診療を行っておりますので、ご安心ください。歯は削らない方が長持ちします。当院ではできるだけ歯を削らない治療を心がけております。
早期発見・適時治療
むし歯は早めに対応することが大事ですが、どのタイミングで治療するのか、患者さまとコミュニケーションを取りながら進めてまいります。
例えば、小さいお子様の生えたばかりの歯が黒くなっていたら早急に治療をする必要がありますが、50歳位の方が黒くなっていた場合、その進行状態を見極め、あえて削らない方が長持ちすることもあります。
患者さまのライフスタイルに合わせて治療や削るタイミングを図ります。一時的でなく、5年後、10年後、さらにその先を見据えた最良の治療を行います。
むし歯へのアプローチ
●MTA虫歯治療
虫歯の細菌に作用する歯科用セメントで虫歯に罹患している部位に蓋をし、抗菌・殺菌作用を利用し虫歯細菌を不活性化させる治療です。歯を削らずに虫歯を抑えることを可能とする保存的治療法です。
●ADゲルによる虫歯組織の滅菌
ADゲル（次亜塩素酸）の強力な殺菌作用を利用して虫歯細菌を化学的に不活性かさせることで治療を行います。歯を削るのではなく細菌そのものに効果を示す治療法です。
●う蝕検知液の使用
虫歯に罹患している歯質を染め出し、染色した部位のみを削るだけで虫歯を除去します。最小限に削る範囲を留めることができます。
●ダイレクトボンディング
歯を削ることを最小限にとどめ、詰め物をします。ダイレクトボンディング法にすると歯を削る量がごくわずかに抑えることが出来るだけでなく、その日のうちに治療が終わるため患者様の負担も少なくすみます。
